
「離婚をしてシングルマザーになると、必ず貧困生活が待っている」このように考える女性は少なくありません。
平成28年度の国勢調査では、母子家庭の世帯数は123.2万世帯という結果が出ています。
実際に、シングルマザーの貧困率は60%以上です。国勢調査の結果でも、母子家庭の世帯年収の平均は200万円。決して高いとは言えません。
生活保護を受けながら生活しているシングルマザーは厚生労働省の調査結果では14.4%となっています。
離婚したいと思っているが、貧乏になるのだけはイヤ!という場合、どうするのがベストなのでしょうか?
この記事では、離婚して母子家庭になる前に準備しておきたい仕事や心の準備についてお話しします。
★離婚は最善の方法なのか?
離婚をしたいと考えたときに、まず考えなければならないのは「離婚が最善の方法であるか」です。
離婚をする前に、夫婦カウンセラーなどに相談をして、夫婦関係を改善させることはできないのか考えてみましょう。
また、協議離婚の場合、離婚理由はどのようなものでもOKですが、調停離婚や離婚裁判をするならば、離婚理由に該当するかどうかを見ておく必要があります。
①不倫や浮気をしている/またはされた
②一緒に暮らしたくない!と宣言するなどの悪意の遺棄がある
③夫や妻の生死が3年以上も分からない
④重度のうつ病など、相手に精神的な病がある
⑤性格が合わない、姑と折り合いがつかない、宗教活動が過度、性交渉がないなどの結婚生活を続けられない重大な理由がある
この5つのどれかに当てはまっていることが、離婚の最低条件になります。
あなたが離婚をしたい理由は当てはまりましたか?
★離婚にかかる費用
離婚にかかる費用の目安を紹介します。
・協議離婚:0円(公正証書を作るならば5,000~29,000円)
・調停離婚:3,000~70万円(自分で行うなら3,000~6,000円、弁護士に依頼するなら40~70万円)
・離婚裁判:30,000円~(自分で行うなら30000円程度、弁護士に依頼するなら80万円~)
離婚にかかる費用は上のとおりですが、実際に離婚すると新居への引っ越し代や家具の新調、仕事が安定するまでの間にかかる生活費などで100万円程かかることも。事前に貯金しておくと安心と考えられています。
ちなみに、結婚している間に貯めたお金は、財産分与の対象になってしまいます。
100万円という大きな額を貯めたいのであれば、別居をするのがベストです。
別居時に「婚姻費用」を請求することもできますので、自分にとって都合が良いのはどれかを考えてみましょうね。
★子連れで離婚する場合に決めておくこと

子連れで離婚する場合に決めなければならないのは、「養育費」と「面会交流」についてです。
よく「養育費を支払わないから、子どもには会わせない」という人もいますが、実際は法律的に養育費の権利と面会の権利は別なので、養育費を面会の条件にすることはできません。
また、養育費を子どもが大きくなるまで支払い続ける男性は、全体の2割程度と言われています。
協議離婚で、口約束をするのは危険と考えておいた方が良いでしょう。できるなら、公正証書を作り、支払われなかった際には差し押さえをできる準備をしておくのがおすすめです。
公正証書は、子どもが大きくなるまでの養育費の総額で作成費用が異なります。100万円ならば5,000円、5000万円ならば29,000円で作れます。
たいていの場合は1~2万円程度になるので、将来のことを考えて作っておくことをおすすめします。
★貧困にならないためにできること

離婚後に貧困生活を送りたくないのであれば、離婚前から準備しておくことが重要なポイントとなります。
以下の点について考えてみましょう。
①母子家庭を助けてくれる制度や団体をいくつ知っているか?
②住まいは実家なのか、子どもと自分だけなのか、シェアハウスなのか?
③幸せと世間体のどちらを重要視するのか?
④辛いときに辛いと言える勇気はあるか?
⑤今から取得できる資格はあるか?
⑥仕事はどうするのか?
シングルマザーの中には、公的制度や支援団体を知らなかったばかりに、大きな苦労をしてしまう人も少なくありません。
たとえば、借金がある場合などは、公的機関の支援を受けられないことがあります。加えて、「もうだめだ」とあきらめてしまい、次の行動に移れないことも多いのです。
シングルマザーを支援しているNPO法人などでは、借金の有無にかかわらず生きていくための方法や支援をしてくれるところもあります。しかし、存在に気が付かない人があまりにも多く、一人で無理をしてしまうことになるのです。
また、世間体を気にし過ぎて「助けて」と声をあげる勇気がない場合もあります。
辛いときに辛いと言える強さがなければ、シングルマザーになってから苦労に苦労を重ねていくことになりかねないので、よく考えてから離婚する必要がありそうです。
資格や仕事について考えておくことも大切です。
結婚生活をしながら取得できる資格もたくさんあります。また、離婚後に行政機関の支援を受けながら「保育士」や「看護師」の資格を取得することもあります。
自分はどのような方法で生活を成り立たせていくのがベストなのかを考えてみましょう。
「自分には特技が一切ない。家事しかできない」という人でも大丈夫です!
忙しい現代では、お年寄りの家庭、共働きの家庭などで「家事代行サービス」を利用している人も少なくありません。
「家事しかできない」のではなく、「家事という素晴らしい仕事ができる」ことを誇りに思いましょう。
ほかにも、在宅ワークという方法もあります。
パソコンさえあればできる仕事も多いので、シングルマザーの副業にもピッタリですよ。
このように、離婚後に貧乏生活をしないためにできることはたくさんあるのです。
「離婚すると貧困に陥るから我慢する」と無理をするのではなく、「自分になにができるか」を考えていくことが大切ですよ。
